対象:弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、その他全士業
士業は、ものではなく”人”が商品ですので、ブランディングを気にされている先生も多いのではないでしょうか。
弊社にも、ブランディングに関するご相談は、比較的多く寄せられています。
今回は、士業のブランディング戦略についてお伝えさせて頂きます。
弊社では、ブランディングを、下記のように考えています。
ブランディング = お客様に「~~事務所って、なんだかイメージいいよね」「~~事務所と取引があるって言うと、自慢できるよね」と感じてもらうこと。
ブランディングの目的は、結局のところ、“ライバル事務所との差別化”です。
ホームページの見た目や、PPCの広告文などは、やろうと思えばライバルに真似されてしまいます。
(実際、ホームページやアクセスアップは、その裏に戦略があってこそ成功するものなので、表面上だけを真似してもうまくいくわけではないのですが、真似することはできてしまいますよね。)
それに対して、ブランディングは、すぐに真似できるかというと、そうではありません。
真似されづらい差別化戦略、という意味で、重要な戦略と言えます。
ここでは、あまりお金をかけなくてもできるブランディング方法をご紹介させて頂きます。
マスメディアと言っても、ものによってはそこまでお金をかけなくても、記事風の広告などを載せたりすることもできます。
有名雑誌や新聞など、露出できる場所は意外とたくさんあるものです。
地方新聞などであれば、思った以上に安く掲載してくれることもあります。
ここで大事なのは、「その広告を見てお問い合わせが来る」ということではなく、「マスメディアに掲載された」という実績です。
掲載された様子を写真に撮り、その写真をホームページなどに掲載することで、「この先生は、有名な人なんだ」というブランディングになります。
お客様の声は、ブランディング戦略でも非常に重要です。
お客様の声は、お金を出せばたくさん集まるというものではなく、集めるのに手間と時間がかかります。
だからこそ、ライバルに簡単に真似されない、先生オリジナルのコンテンツにすることができるのです。
その業界や分野に精通している、権威からの推薦文を集める、というのも効果的です。
よく、テレビ通販などでも、「~~大学名誉教授の~~さん推薦!」「日本~~協会が推薦!」のように、権威からの推薦をアピールしているものがありますが、これと同じイメージです。
やはり、第三者からの推薦文があることで、信頼感が増します。
セミナーを開催することで、「この先生は、専門分野に詳しい人なんだ」ということを暗に伝えることができます。
セミナーを開催すると、自然に「先生と生徒」の関係が作れるので、信頼されやすいのです。
地元地域で定期的に開催すれば、より効果的になります。
これも、セミナーからの受任ももちろんですが、「セミナーを開催している」という実績が重要です。
セミナーの様子を写真に撮って、ホームページにも掲載しましょう。
士業は基本的に、「地域性のあるビジネス」です。
(例えば、沖縄にいるお客様が、北海道にいる士業事務所に依頼することは、現実的に考えて少ないですよね。お客様としても、近くの事務所に依頼することが多くなります。)
であれば、日本全国でブランディングできなくても、特定の地域でさえブランディングできれば、目的は達成できるとも言えます。
看板広告、チラシ、DM、ホームページなどを整備して、その地域に対して集中的に露出していくことで、ブランディングすることができます。
地域の行事やイベントに参加するなど、地元密着を”行動で伝えていく”、というのも重要です。
“遠くの親戚より近くの他人”ともいうように、人間は”近くにいる人”を頼りにする傾向があります。
さまざまなところで地元密着を伝えていくことで、お客様の記憶に残ります。
本を出すのも、ブランディングになります。
日本では、「本を出している人 = すごい人」というイメージがありますので、効果の高い方法です。
一人で出しても、共同出版でもよいでしょう。
また、最近では電子書籍も徐々に普及してきていますので、電子書籍も活用されることをお勧めいたします。
これも、「本を読んでもらって、そこから信頼を得て、依頼につなげる」ことも大事ですが、「本を出している」という実績(事実)が重要です。
ホームページ上などでもアピールしていきましょう。
ブランディングは、お金を使ってすぐにできるものではなく、時間と手間がかかります。
しかし、だからこそ、ライバルに簡単に真似されない戦略になるのです。
先生も、ぜひできることから、コツコツとスタートしていただければと思います。