対象:弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、その他全士業
士業の先生の中には、セミナーを開催し、そこから集客に繋げたい、という考えをお持ちの方も多いと思います。
ただ、セミナーを開催するにしても、肝心の「セミナー参加者を集客する」ところで躓いてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、セミナー集客を成功させ、そこからお客様を獲得するまでの一連の流れをご紹介させて頂きます。
弊社がセミナー開催の時に気をつけていることや、実際に使っている集客用ランディングページの事例なども公開します。
これを実践していただくことで、たった数日で、数百万円近い売上をあげることもできますので、ぜひご活用くださいね。
まず、セミナーを行うと、どれほどのお客様を獲得できるのか?についてお伝えさせて頂きます。
以下は、弊社がセミナーを行った際の会場の様子です。
会場いっぱいに参加者がお越しいただけていることがお分かり頂けるかと思います。
ただ、セミナー集客は、ただ単に「会場を参加者でいっぱいにすればいい」というものではありません。
極論すれば、最終的に「自身のサービスの申し込みをしてもらうこと」が重要ですので、これを達成できるように集客戦略を練っていく必要があるのです。
※実際、上記の参加者のうち、実に30%以上の方々が、セミナー後に何かしらのサービスをお申込みいただいています。
これも、開催前から「自身のサービスの申し込みをしてもらうこと」という最終目標を見定めていたからこそなのです。
それでは、さっそく具体的なセミナー集客の流れを見ていきたいと思います。
まず、セミナーを開催する前に、必ず最初に行うべきことがあります。
それは、以下の3点です。
もっとも重要なのが、「セミナーの目的を決める」ことです。
簡単にいえば、「セミナー後に、参加者にどのサービスを申し込んで欲しいのか?」を決めましょう、ということです。
例えば、税理士で、相続対策サービスの案件を獲得したいのであれば、相続対策に関連するセミナーを開催しなければなりません。
なぜこんな当たり前のことを最初に確認しておくべきかというと、セミナー開催の目的をブレさせないためです。
「とりあえず、最近相続って流行りだし、相続対策のセミナーをしてみよう」と思って開催するのか、「うちの相続対策サービスをぜひ多くの方に使っていただきたいから、その集客のためにセミナーをやろう」と思って開催するのか?で、結果が全く変わってきてしまうのです。
目的をはっきりさせておくことで、
などに一貫性が出て、すべてがスムーズに回るようになります。
逆に、目的が曖昧だと、
のように、一つ一つのことを決めるにしても、軸がないので、無駄が多くなってしまうのです。
あなたが獲得したい案件(売りたいサービス)は何なのか?を、しっかり考えましょう。
次に、参加してくれるであろう人(想定参加者)の、「表面ニーズ」と「潜在ニーズ」を考えていきます。
セミナーに参加する人は、何かしらのニーズ(解決したい問題、悩みなど)を抱えています。
「表面ニーズ」とは、その人の表面的なニーズ。
「潜在ニーズ」とは、その人自身も言葉にしづらい、潜在的なニーズのことです。
例えば、相続対策セミナーに参加する人の「表面ニーズ」は、
です。
であれば、いろいろな相続対策の方法を教えてあげるセミナーをすればいいのか?というと、そうではないのです。
この表面ニーズだけを満たしてあげても、「いい話が聞けました!ありがとうございます」だけで終わってしまい、サービスの申し込みにはつながりづらいのです。
セミナー後、サービスの申し込みまでしてもらうには、開催前から「潜在ニーズ」も把握しておく必要があります。
「潜在ニーズ」は、参加者自身ですら気づいていない場合があるので、予想していくしかないのです。
例えば、相続対策セミナーに参加する人の「潜在ニーズ」は、
などが考えられるかと思います。
こうなると、セミナーの内容も、ただ単に「相続対策の方法を教えてあげる」だけでなく、「家族間のトラブルになりやすい事例と、その対処法も伝えてあげたほうが良さそうだ」のように、より深みのあるものになってきます。
「そのセミナーに参加することで、どんな悩みを解決したいのか?」をとことん考え抜きましょう。
参加者の気持ちになりきって、「なぜそのセミナー内容に興味があるのか?そのセミナーに参加することでどうなりたいのか?」を考えるのです。
「表面ニーズ」と「潜在ニーズ」を書き出し、参加者が何を求めてセミナーに来てくれるのか?を明確にしておきましょう。
獲得したい案件を決め、「表面ニーズ」と「潜在ニーズ」が把握できたら、いよいよセミナーの内容を決めていきます。
ここでは、詳細なレジュメなどを作る必要はなく、簡単な目次のみ作っておけばOKです。
ここで再度確認していただきたいのが
の2点です。
セミナー集客を行う前に、これらの前準備があるかないかで、集客できる人数はもちろん、セミナー後の申込率が数倍~数十倍変わってきますので、必ずチェックしましょう。
ここまでで、セミナーの目的とおおまかな内容が決定しましたので、徐々に集客の準備へと進んでいきます。
実際に集客を行う前に行っておきたいのは、以下の5つです。
会場手配は、セミナーの成功の鍵を握っています。
会場手配の際は、「(地名) セミナー会場」「(地名) 会議室 レンタル」などで検索するとよいでしょう。
セミナー会場を選ぶ上でのポイントは、
の3つです。
【交通の便の良さ】
参加者にとって、行きやすい場所かどうか?はとても重要なので、大きな駅の近くの会場をお勧めします。
(駅について、バスに乗って…、のように、面倒になればなるほど、集客しづらくなります)
駅徒歩5分圏内であれば、不便なくご参加頂けるでしょう。
【収容人数】
収容人数は、10~20名程度で十分です。
多くの参加者がいれば、それだけサービスの申込数も増えそうな感じがしますが、実際はそうではありません。
会場が広すぎると、参加者の参加意識が薄れるので、効果が半減します。
(学生時代、全校集会などで人がたくさん集まると、自分は見られていないだろうと思って寝てしまう生徒っていますよね。それと同じです。)
セミナー経験が増えてくれば多人数にも対応できるのですが、まずは10~20名程度にしておくことをお勧めします。
【会場の綺麗さ】
参加者は、会場も含めてセミナー全体を評価しています。
綺麗な会場なら、そのセミナーの価値も高く見えます。
逆に、(言い方が悪く恐縮ですが)汚い会場だと、そのセミナーの価値や、講師(つまり、あなた)の価値も低く見えてしまうのです。
当然、綺麗な会場は値段も若干高めですが、ここでケチっても何の得もありません。
安い会場を探すのが目的ではなく、セミナーを成功させてお客様を獲得することが目的なのです。
収容人数10~20人くらいであれば、綺麗な会場でも、そこまで高くないものです。
ケチらず、綺麗な会場を探すようにしましょう。
セミナーは、一人で開催するべきではありません。
一人でなんでもやろうとすると、受付も、司会も、なんでも自分でやらなければならなくなります。
もしあなたが参加したセミナーで、講師の先生が受付もやっていたら、あまりいい気はしないですよね?
やはり、受付や司会の人がいる方が、「あ、このセミナーはしっかりしてるな」と感じてもらいやすいものです。
最低でも一人は、受付と司会を任せられる人を手配しておくことをお勧めします。
事務所のスタッフさんでも大丈夫ですし、いなければ友人や知人にアルバイトとしてお願いしましょう。
セミナー後は、懇親会を開くことをお勧めします。
(懇親会と言っても、難しく考える必要はなく、参加者の方々と和気あいあいと食事しながら話せればOKです)
懇親会を開くことで、わざわざお越しいただいた参加者の皆様に御礼を伝えることもできますし、親密になれます。
また、セミナーでは話せなかった内容も伝えられますし、参加者のより深い悩みや問題についても知ることができます。
懇親会は、セミナー会場の近くのお店を手配しておきましょう。
一般的に、セミナーでは、概論のお話しかできないものです。
参加者お一人お一人の悩みに沿ったアドバイスをしたり、案件獲得につなげるには、セミナーだけでは不十分なのです。
そのため、セミナー後には、後日、個別相談会を行うことをお勧めします。
個別相談会を行うことで
といったメリットがあります。
個別相談会の会場は、なるべくセミナー会場の近くにしておきましょう。
その方が、参加者の方も迷わずに、安心してお越しいただけます。
最初に確認した「表面ニーズ」と「潜在ニーズ」にそって、セミナーで使う資料(レジュメ)を作りましょう。
資料を作る上でのポイントは、
ことです。
【多めに作っておく】
資料は、少し多めに作っておくことをお勧めします。
セミナーで怖いのは、「早めに終わってしまって時間が余ってしまうこと」です。
ダラダラと間延びしてしまうのは、全体的に締まらない感じに見えてしまい、印象が悪くなります。
こうならないためにも、多めに作っておき、仮に時間に間に合わない場合には「今日この会場でお話したいことは、すべてお伝えできました」と言って締めればOKです。
【なるべく事例を多めに入れる】
事例がたくさんあると、参加者の方にとっても分かりやすく、またご自身の状況に重ねて考えてくれるので、サービスの申込にもつながりやすくなる傾向があります。
また、事例を多く入れておくと、セミナーの時間配分が簡単になります。
時間が余ってしまうようであれば、事例紹介の時間を多めにし、時間がギリギリなら、事例紹介の時間を削ればいいのです。
このように、事例が多くあることで、時間配分もしやすくなり、セミナーの構成もしやすくなるのです。
ここまでで、
ところまでが完了したことになります。
ここからはいよいよ、集客に必要なものを揃えていく段階に入ります。
ここで重要なのが、「セミナー集客用のランディングページを制作すること」です。
ただ単に「セミナーやります」という告知だけしても、
といったポイントが伝わりづらくなってしまいますので、ランディングページでそれらを伝えることで、効率よく集客できるようになります。
早速、セミナー集客用のランディングページのポイントを、以下に解説させて頂きます。
(ここでは、弊社が過去に開催したセミナーの集客用ランディングページを例にあげて解説させて頂きます。)
http://millionvalue.com/seminar/
セミナー集客用のランディングページでもっとも重要なのが、キャッチコピーです。
キャッチコピーでは、「このセミナーに参加することで、どんなメリットが得られるのか?」を明確に伝えてあげる必要があります。
例えば弊社の事例は、「なぜ、ホームページからのお問い合わせが年間2件しかなかった士業が、たったの4ヶ月で100件超えできたのか?」というキャッチコピーになっています。
これによって、「ネット集客初心者でも、成果の出せる方法がありますよ」ということを伝えているのです。
もしこれが、ただ単に「ホームページ集客対策セミナーを開催します」だけだったら、
などが分からないため、キャッチコピーを見ただけで、その後を読んでくれなくなってしまうのです。
このように、キャッチコピーで「このセミナーに参加することで、どんなメリットが得られるのか?」をしっかり伝えることは、とても重要なのです。
詳しくは、下記の記事でもご紹介しておりますので、ご参照下さい。
>> お問い合わせ増に直結する、キャッチコピーの作り方
>> 士業のキャッチコピー:お客様をハートキャッチ!する2つのポイント
社会的証明は、セミナーの価値を端的に伝えるために必須のコンテンツです。
社会的証明とは、
などの、第三者から見た評価のことを指します。
社会的証明があるかないか?で、そのセミナーの価値がまったく変わってきます。
そういった場合には、まずは無料でも、一度セミナーを開催して、そこでお客様の声を集めることをお勧めします。
最初の一回を無料にしてでも、お客様の声を獲得することで、2回目以降の集客がとても楽になるのです。
次に、「なぜこれらの実績(社会的証明)を出すことができるのか?」の理由を紹介します。
ここは、開催するセミナーに内容などによって変わってくるかと思いますが、例えば
など、開催するセミナーに合わせて決めていきましょう。
講師のプロフィール紹介も重要なポイントです。
セミナーの価値は、講師プロフィールによって決まると言っても過言ではないのです。
プロフィール紹介では、
などを書くことをお勧めします。
「すごい講師の人に教えてもらえるセミナーなんだ」と感じてもらったほうが、参加者側の学ぶ意欲もアップしますので、お互いにとって得なのです。
セミナー内容についても、ここで紹介しておきます。
セミナーで取り上げる内容の中でも、特に参加者の方が知りたいであろう内容を中心に紹介しましょう。
箇条書きで書いておくと、読みやすくなります。
セミナーの詳細をここで紹介します。
最低限、書いておくべきこととしては、
の6項目です。
定員は、先ほどもお伝えしたように、会場の広さの関係にもよりますが、10~20名程をお勧めします。
(参加者の数が増えても、申込数が劇的に増えるわけではないからです)
最後に、お客様の学ぶ気持ちを後押ししてあげる意味でも、追伸を書きます。
ここで、「セミナーに参加して、ノウハウを学ぶことで、あなたにとって大きなメリットがあるんですよ」ということを再度記載しておきましょう。
とりあえず無料で、手軽にセミナー集客用のランディングページを作ってみたい!という方向けに、下記のようなツールもあります。
>> WIX
>> SharedMemo
ランディングページを作れなくても、下記のようなものでもセミナーの告知が可能です。
>> こくちーず
>> イベントフォース
>> フェイスブックのイベント機能
ただ、これらの方法は、ランディングページに比べると、集客効果は若干低くなる傾向がありますので、ご注意下さい。
セミナー集客用のランディングページが完成したら、いよいよ集客を行っていきます。
注意したいのは、「ランディングページを作っても、何もしなければ集客できない」ということです。
多くの場合、「●● セミナー」のように検索してまで参加してくれる人はいないので、こちらから積極的に「セミナーを開催します!」ということを伝えてあげなければいけないのです。
集客方法としては、次のような方法があります。
セミナー集客にもっとも効果的なのが、メルマガでの告知です。
メルマガで「セミナーを開催します!」という旨を伝え、先ほどのランディングページに誘導してあげればOKです。
自分でメルマガを発行していなくても、既にメルマガを発行している人にお願いして、告知してもらうこともできます。
「メルマガ広告」といって、有料で紹介してくれるところもありますので、「メルマガ広告」などで検索して探してみると良いでしょう。
フェイスブック広告も、セミナー集客に効果的な方法の1つです。
フェイスブック広告は、地域を絞って広告を出すこともできるので、より少ない費用で、その地域の人に絞ってアプローチすることができます。
フェイスブック広告の使い方については、下記の記事をご覧ください。
個人でフェイスブックを使っているなら、そこで告知するのも良い方法です。
他にも、ツイッターやグーグル+(グーグル+)など、各種SNSを使って呼びかけてみましょう。
セミナー集客は、何もネット上のツールだけしか使えないわけではありません。
DM(ダイレクトメール)や電話、メールでも、参加してくれる見込みのある方にアプローチしてみましょう。
集客用ランディングページを作って、上記の方法で告知し、参加者が集まったとします。
しかし、「よかった、とりあえず定員の人数は集まったぞ」と安心するのはまだ早いのです。
お申込いただいた方々に確実に会場まで来てもらえるよう、以下の対策を行いましょう。
セミナーの3日前と前日には、必ずセミナー開催の旨の確認メール(リマインドメール)を送りましょう。
参加者の方々も、日々お忙しいので、セミナーのことを忘れてしまう方も中にはいらっしゃるのです。
確認メールでは、
について、再度記載しておくことをお勧めします。
有料のセミナーの場合は、参加費は前払いにしておくことをお勧めします。
会場でお金の遣り取りをするのは時間がかかりますし、後払いだと参加率が極端に下がるためです。
前払いだと、「せっかく払ったんだから参加しよう」と思ってもらえるので、参加率も高まりやすくなります。
ここまでで、全体の流れと、それぞれのポイントをお伝えさせて頂きました。
ここでは、全体を通しての注意点を3つ、ご紹介させて頂きます。
まず、もっとも重要なのは「無料セミナーはやらない」ことです。
参加費が無料だと、確かに参加申し込みはされやすくなるのですが、
といったデメリットがあります。
極論すれば、セミナーを開催する目的は、「自身のサービスの申し込みをしてもらうこと」です。
言い方は悪いですが、開催しただけで、「すごくためになりました!」という喜びの声だけ頂けても、意味が無いのです。
こういった理由からも、自身のサービスに申し込んでもらうためには、無料セミナーはお勧めできないのです。
「無料セミナーはやらない」と言っても、最初の1回は話が別です。
そもそも、実績のないセミナーに参加したい人はいないので、最初は実績作りのためにも、無料で開催する必要がある場合もあります。
無料で行う目的は「実績作り」なので、必ず
を獲得できるようにしましょう。
セミナー集客に限らず、世の中には「完璧な準備」というものは存在しません。
最初から完璧を求めると、何もできなくなってしまいます。
特に、これからセミナーを初めて記載する場合には、やっていく中でいろいろな課題が出てきます。
ですので、「まずは試しに開催してみよう!」という気持ちで取り組まれることをお勧めします。
まずやってみて、課題が見つかったらそこを改善し、次につなげていく、という意識で取り組みましょう。
ここまで長くお話させていただきましたが、もっとも重要なのは最初にお伝えした、以下の一文です。
【セミナーを開催する目的は、「自身のサービスの申し込みをしてもらうこと」である】
そのセミナーの目的をいつも頭に入れておくことで、軸ができ、ブレがなくなります。
逆に、いくら素晴らしい内容のセミナーを行っても、目的が曖昧だったら、サービスの申し込みはゼロです。
「お客様を集客・獲得するための手段として、このセミナーを開催するんだ」という意識を、常に忘れないようにしましょう。
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