士業の業界にも、値下げ競争(低価格競争)の流れがやってきています。
例えば税理士事務所では、顧問料が月6000円なんていうところも珍しくなくなってきています。
値下げは、集客戦略の一つとして有効ではありますが、すべての事務所に有効というわけではありません。
(戦略的に値下げするのは良いですが、周りの流れに合わせて戦略なしに値下げすると、先生が苦しくなってしまいます)
先生も、できることなら高単価で受注できたほうが、サービスの質もより高めることができ、お客様にもご満足いただけますよね。
そこで今回は、「値下げ競争に巻き込まれない5つの工夫」をご紹介したいと思います。
一つ目の方法は、「社会的証明」を掲載することです。
社会的証明というのは、「第三者から見た先生の評価」のことです。
具体的には、以下のようなもののことを指します。
社会的証明の有効性は、テレビ通販をイメージしていただければ分かりやすいと思います。
テレビ通販には、「お客様の声」「推薦者(~~大学教授のお声、など)の声」「各種メディアへの掲載実績」などが必ずと言っていいほど盛り込まれています。
(先生も、見覚えがあると思います。)
「士業をテレビ通販と一緒にしないでほしい」と思われるかもしれませんが、テレビ通販はマーケティングを行う上でとても参考になります。
先生のホームページには、社会的証明がありますか?
【取り組みやすいのは「推薦者の声」】
社会的証明の中でも、推薦者の声は取り組みやすいと思います。
先生が税理士であればご友人の税理士の先生に、推薦の言葉をもらえないか依頼してみることをお勧めします。
先生が弁護士であればご友人の弁護士の先生に、先生が司法書士であればご友人の司法書士の先生に、です。
もちろん、他士業の先生からのお声も信頼度を上げる証明になりますので、一度試してみることをお勧めします。
「数値的実績(数字が入った実績)」は、お客様から見てとても魅力的に映ります。
代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
他にも、例えば「~~ランキング第1位」のような順位も、数値的実績として有効です。
こういった、数字が入った実績をぜひホームページに掲載してみてください。
提供サービスの内訳は、省略せずにすべて書くことをお勧めします。
よく、ホームページに「~~に関する様々な業務を承ります」と書いてあるものを見かけますが、これはもったいないです。
お客様は、「様々な」と言われても、何をしてくれるのかイメージできないのです。
どこまでしてくれるのか?が分からないと、お客様は不安に感じてしまいます。
ですので、含まれているサービス内容はすべて記載しましょう。
例えば、会社設立サービスであれば、「設立前のご相談」「電子定款の作成」「会社設立に必要な各種書類の作成(~~、~~、~~)」のように詳しく書くことをお勧めします。
こうすることで、他と比較した時に「ここはサービス内容も充実していそうだし、ここにお願いしよう」と選んでもらうことができます。
(実際には、やっていること(業務内容)が他事務所と同じでも、書くか書かないか?だけで、値段の感じ方にも違いが出てくるのです)
「理念」は、先生オリジナルのものになるので、他事務所との差別化になります。
一点気をつけていただきたいのは、「理念はとても重要だが、一番目立たせるべきものではない」ということです。
理念を書くべき場所としては、「代表挨拶のページ」が有効です。
詳しくは、下記のページに書いておりますので、ご参照ください。
事務所内での仕事風景のお写真や、職員の方のお写真、プロフィールというのは、差し支えない範囲でどんどん公開することをお勧めします。
特に、お客様に事務所に来てもらうことが多い、いわゆる「来所型」の場合には、なおさら重要なポイントになってきます。
お客様は、事務所の内部が見えないと不安を感じてしまいます。
(先生も、例えば初めて行くお店に入る時に、窓も何もない中がまったく見えないお店には入りづらいですよね。それと同じようなイメージです。)
こういった写真などを掲載することで、お客様に安心してもらうことができ、お問い合わせにつながりやすくなります。
先生のホームページには、これら5つの要素が入っているでしょうか?
お客様は、値段の安さだけを見て判断しているのではありません。
上記のような情報を総合的に見て、判断しています。
ぜひ上記の要素をホームページに盛り込んで、値下げ競争に負けない強い事務所を目指していただければと思います。
参考になれば幸いです。