対象:弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、その他全士業
士業にとってホームページは、とても効果の高い集客方法です。
なぜなら、ホームページを活用すれば、「お客様側から士業を探してくれて、相談しに来てくれる」からです。
士業という業界上、「士業側からお客様に営業する」というのは、難しいものですが、ホームページをしっかり活用すれば、わざわざ営業に出向く必要はなくなります。
しかし、取りあえずホームページを作っただけでは、大きな集客効果は期待できません。
士業業界ならではのホームページのポイントを抑えておく必要があるのです。
ここでは、士業専門ホームページ制作会社である弊社が実践している、売れるホームページを作るまでの流れを解説させて頂きます。
おおまかに言うと、全体の流れとしては、以下の4ステップになります。
このページの最後には、無料でホームページを作れるツールもご紹介させて頂きますので、すぐに実践して頂けるものと思います。
ぜひここでポイントを抑え、あなたのネット集客にお役立てください。
まずはじめに、士業のホームページの種類についてご紹介させて頂きます。
実は、士業業界のホームページは、大きく分けて「事務所型」と「サービス特化型」の2種類があるのです。
それぞれ、メリット・デメリットがありますので、目的に合わせて使い分けることが大切になってきます。
以下に、「事務所型」と「サービス特化型」のそれぞれの特徴をまとめてみます。
事務所型 | サービス特化型 | |
掲載サービス数 | 多め | 少なめ |
集客力 | 低い | 高い |
お客様への訴求力 | 弱い | 強い |
SEO的な有利不利 | 若干、不利 | 有利 |
どんな人向けか? |
|
|
事務所型ホームページというのは、タイトルが「~~税理士事務所」のようになっているホームページ(士業事務所名がタイトルになっているホームページ)のことを指します。
例えば、以下のようなもののことです。
一般的に、よく見かけるホームページだと思います。
事務所型ホームページには、その士業事務所で扱っているサービスを複数掲載することができます。
例えば弁護士事務所であれば、
のように、扱っているサービス内容はすべて掲載することができます。
そのため、士業事務所の顔としての機能を持たせたい時(総合的なホームページを作りたい時)には、事務所型ホームページがお勧めできると言えます。
また、開業したばかりで、まだ力を入れたいサービス内容が1つに絞られていない場合にも、事務所型がお勧めできると言えます。
サービス特化型ホームページというのは、あるサービスに特化したホームページのことを指します。
例えば、以下のようなもののことです。
「相続相談センター」や「助成金申請サポートオフィス」のようなものも、サービス特化型に分類されます。
(あなたも、見かけたことがあるのではないでしょうか)
サービス特化型ホームページには、基本的に、1つのサービス内容しか掲載しません。
何故かと言うと、その方が集客力が高まりやすくなるからです。
サービス特化型ホームページの集客力が高い理由は、以下の3つが挙げられます。
【1.お客様からの信頼感が高まりやすい】
1つ目の理由は、「お客様からの信頼感が高まりやすい」からです。
サービス特化型は、掲載するサービス内容が1つに絞られているからこそ、専門性をアピールすることができます。
例えば、あなたがお医者さんに、脳外科手術をお願いすることを考えてみてください。
その時、目の前に
の2人がいたら、どちらにお願いしたくなりますか?
多くの場合、脳外科専門のお医者さんにお願いしたくなると思います。
なぜなら、「専門=その分野に詳しい人だ=信頼できる」と考えられるからです。
士業のホームページも、これと同じです。
あえて掲載するサービスを絞ることで、その士業に専門性があるように見えるので、信頼感が高まりやすくなるのです。
結果的に、お問い合わせも増えやすくなります。
【2.SEO的に有利になりやすい】
2つ目の理由は、「SEO的に有利になりやすい」からです。
ホームページは、作って置いておくだけでは、高い集客効果は期待できません。
ホームページを作ったら、検索された時に上位表示されるように対策を行って、多くのお客様にホームページを見てもらうことで、はじめてお問い合わせが来るようになるのです。
この「検索された時に上位表示されるようにする対策」のことを、SEO対策と呼びます。
検索エンジン(YahooやGoogle)は、より専門性が高く、そのジャンルに精通しているホームページを上位表示させる傾向があります。
事務所型ホームページだと、掲載サービスが複数あるため、どうしても一つ一つの専門性が薄れがちです。
その点、サービス特化型ホームページは、掲載サービスを絞っているので、より専門性が高く、そのジャンルに詳しいホームページになります。
結果的に、検索エンジンにも信頼され、上位表示されやすくなるのです。
【3.お客様から見てすごく分かりやすい】
3つ目の理由は、「お客様から見てすごく分かりやすい」からです。
事務所型ホームページだと、タイトルが「~~事務所」のようになっているため、タイトルを見ただけでは、その事務所がどんなサービスを扱っているのか?が分かりづらくなります。
わざわざサービス内容のページを見ないと、その士業事務所がどんなサービスを扱っているのか?が分からないですよね。
それに比べ、サービス特化型ホームページは、サービス内容そのものがタイトルになっているので、誰が見ても一瞬で、そのホームページが何をしてくれるのか?が分かるのです。
例えば、「相続相談センター」なら、「あ、ここは相続について相談できるところなんだな」ということが、お客様から見て一瞬で分かります。
「助成金申請サポートオフィス」なら、「ここは、助成金申請をお願いできるところなんだな」ということが、誰が見ても一目瞭然です。
お客様は、ホームページを見てたった3秒の間に、「このホームページには、私が求めているサービスがあるかどうか?」「これ以上読むか?戻るか?」を判断すると言われています。
わざわざ全てのページを、一言一句丁寧に読んでくれるお客様はいないのです。
このたった3秒で、「あなたの求めているサービスがありますよ!」ということを明確に伝えるには、サービス特化型ホームページがベストなのです。
以上のように、「事務所型」と「サービス特化型」には、それぞれに特徴やメリットがあります
そのため、あなたの目的に合わせて、どちらにするかを決めることが重要なのです。
基本的には、
と言えますので、あなたの目的に合わせて選ぶようにしましょう。
サービス特化型だからと言って、「事務所として、今後はその案件しか扱わない。それ以外のものは全て断る」というわけではありませんので、ご安心下さい。
あくまで、ホームページの見せ方を絞るだけです。
人によっては、ご自身が扱っている案件それぞれで、一つずつサービス特化型ホームページを作成している人もいます。
また、例えば社会保険労務士事務所であれば、「助成金申請」に絞ったホームページを作ったとしても、そこから相談に来た方に、口頭で顧問契約を提案することもできます。
(ホームページは、相談に来るキッカケを作る意味で使い、その他のサービスは、実際に相談に来た方に口頭でご案内する、というイメージです)
このように、サービス特化型だからと言って、その他の案件が集客できないわけではありませんので、ご安心下さい。
先ほどご紹介させて頂いた「事務所型」と「サービス特化型」について、それぞれの士業別のホームページ例を以下にご紹介させて頂きます。
事務所型 | サービス特化型 | |
税理士 |
|
など |
弁護士 |
|
など |
司法書士 |
|
など |
行政書士 |
|
など |
社会保険労務士 |
|
など |
※なお、扱うサービス内容によっては、たとえサービス特化型ホームページにしたとしても、集客しづらいものがあります。
どの案件を扱うかをお迷いの場合には、以下の記事もご参照下さい。
ここまでの内容を参考に、「事務所型」にするか「サービス特化型」にするか?が決まったら、次はキーワード選定を行っていきます。
士業のホームページへのアクセスは、ほとんどが検索経由(お客様が何かしらのキーワードで検索してホームページに訪れる)です。
そのため、「検索されているキーワードを狙う=集客に成功しやすい」と言えます。
逆に、いくらサービス内容に自信があっても、検索されていないキーワードを狙ってしまったら、集客効果は0になってしまいます。
そのため、
を、ホームページを作る前の段階で把握しておく必要があるのです。
この、「どのキーワードを狙うかを決める」ことを、キーワード選定と呼びます。
キーワード選定の詳細なポイントや手順は、以下の記事をご参照下さい。
>> SEOキーワードの選び方:月20件の問い合わせを獲得する秘訣
士業のホームページ制作は、例えるなら、お店を作ることに似ています。
例えば、あなたがレストランを出店することを想像してみてください。
その時、「とりあえず空いている土地にお店を作って、集客のことはその後考えよう」とはしないですよね。
そんなことをしたら、失敗するのは目に見えています。
多くの場合、
などを徹底的に調べた後で、レストランの建設に取り掛かるはずです。
士業のホームページ制作も、これと同じです。
キーワード選定を行って、
などを調べることで、初めて勝てる戦略を考えることができるのです。
「とりあえずホームページを作って、集客はその後…」という考え方では、多くの場合、失敗します。
ホームページを作る前には、まずはキーワード選定を行うことは必須なのです。
狙うべきキーワードが決まったら、いよいよホームページを作っていきましょう。
ホームページを作る上で重要なのが、「なるべく手間を省くこと」です。
ホームページは、極めようと思えば、いくらでも時間をかけて作りこむことができます。
しかし、極めようとすればするほど、いろいろなことを勉強しなくてはいけなくなります。
考えられる主なものを挙げるだけでも、
などを学ばなければならず、これらを全て0から学ぶのは、至難の技です。
士業にとって、ホームページを作る目的は、「集客のため」です。
「集客できるホームページを、いかにスムーズに作れるかどうか?」を考えた方が、圧倒的に上手くいきます。
であれば、ホームページ制作会社を活用するのもひとつの方法と言えます。
ホームページ制作会社に依頼するときには、下記の記事もご参照のうえ、あなたにピッタリの会社を選んで依頼するようにしましょう。
>> 8つの項目でチェック!ホームページ作成料金相場と制作会社の選び方
もしご自身でホームページを作るのであれば、各種のHP作成ツールを使うことをお勧めいたします。
以下に、HP作成に役立つツール類をご紹介させて頂きます。
難易度 | オススメ度 | |
有料ツール | 高 | △ |
CMS | 中 | ◎ |
無料ホームページ作成ツール | 低 | ◯ |
無料ブログ | 低 | △ |
この中で、初心者の方にもお勧めできるものとしては、「CMS」か「無料ホームページ作成ツール」だと思います。
以下に、それぞれの特徴を記載いたします。
有料のホームページ作成ツールで代表的なのは、以下のようなものが挙げられます。
>> ホームページビルダー
>> ドリームウィーバー
>> バインド
有料ツールは機能面が豊富なので、ドリームウィーバーなどはプロも愛用している方が多いです。
一方、機能面が豊富すぎることで、初心者の方にとっては、使いづらい場合もあります。
(余談ですが、私の知っている限りでは、初心者の方でホームページビルダーやドリームウィーバーを使って、思い通りにホームページを作れている人は見たことがありません。)
初心者の方であれば、有料ツールの中ではバインドが一番使いやすいかと思います。
ワードプレスやムーバブルタイプなどの、CMSを使って制作することもできます。
(CMSと言うのは、コンテンツマネジメントシステムの略です。ここでは単純に、HP制作ツールの1つなんだな、と思って頂ければ大丈夫です。)
特にワードプレスや、テーマと呼ばれるテンプレートが多数あるので、デザインも比較的しやすいのが特徴です。
また、プラグインというものを使って、ホームページにいろいろな機能を追加することができます。
※一点、ワードプレスやムーバブルタイプを使うときには、ご自身でドメインやサーバーを取得する必要があります。
無料ホームページ作成ツールで有名なものとしては、例えば以下のものが挙げられます。
>> WIX
無料ツールのいいところは、ホームページの作り方の専門知識がなくても、簡単に使えることです。
まだホームページを持っていないのであれば、試しに使ってみるのも良いと思います。
一点、無料ホームページは、無料であるがゆえに、デメリットがある場合もあります。
詳しくは、下記の記事もご参照ください。
>> 無料ホームページを使うときに知っておきたい3つのポイント
士業事務所の中には、無料ブログをとりあえずのホームページの代用として使っているところもあります。
例えば、以下のようなものが挙げられます。
>> アメブロ
一点、無料ブログは、「急に使えなくなる可能性がある」「集客に向かない場合がある」などのデメリットもあります。
詳しくは、下記もご覧ください。
ご自身でホームページを作る場合には、上記の方法の内、あなたに合ったものを選ぶようにしましょう。
なお、初心者の方にもお勧めできるのは、
です。
参考になれば幸いです。
いかがでしたでしょうか?
以下に、士業のホームページ制作の手順を再度ご紹介させて頂きます。
「事務所型」は、事務所の顔となる総合的なホームページを作りたい人や、開業したばかりの人向け。
「サービス特化型」は、集客力をより高めたい人向け。
あなたの目的に合わせて決めましょう。
ご自身が扱っている案件を元に、どれをメインで集客するか?を決めましょう。
以下の記事もご参照ください。
集客したい案件が決まったら、それに合うキーワードを探しましょう。
以下の記事もご参照ください。
>> SEOキーワードの選び方:月20件の問い合わせを獲得する秘訣
これまでの内容を元に、ホームページを作っていきましょう。
さきほどご紹介した、各ツールの特徴を確認の上、どのツールを使うかを決めましょう。
なお、ホームページ制作会社に依頼する時には、下記の記事もご覧ください。
ホームページを作ろうとすると、多くの場合、どうしても「どのツールを使うか?」「どの制作会社に任せるか?」といったところから考えてしまいがちです。
しかし、士業業界は、扱うサービスの種類が多いため、
というところを、ホームページ制作前の段階から考えていく必要があります。
キーワード選定までの段階で、ネット集客の成否の9割が決まってしまう、と言っても過言ではないのです。
士業のホームページは、制作前から勝負が始まっています。
ここでご紹介したポイントを抑えて、あなたのネット集客にお役立て頂ければ幸いです。