2013年1月20日 | ホームページ制作

ホームページを自力で作成する前に必ずやるべき7つのこと

対象:弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、その他全士業

士業の先生の中には、ホームページを自力で作る(自作している)方もいらっしゃると思います。

これから自分で作りたい、という先生もいらっしゃるでしょう。

そこで今日は、「ホームページを自作する前に必ずやるべき7つのこと」について、順を追って解説させていただきたいと思います。

※もしHP制作会社に依頼する場合にも、依頼前に下記の手順をHP制作会社側と確認することをお勧めします。

  • (1)事務所型HPか、特化型HPかを決める
  • (2)キーワード選定
  • (3)ライバルチェック
  • (4)強みの洗い出し
  • (5)コンテンツ検討・用意
  • (6)写真の用意
  • (7)具体的な制作ツールの決定

(1)事務所型HPか、特化型HPかを決める

ます、士業のホームページには大きく分けて「事務所型HP」「特化型HP」の2種類があることをおさえておきましょう。

1.事務所型HP

事務所名がタイトルになっているHPのことを、ここでは「事務所型HP」と呼びます。

例えば、「~~税理士事務所」のようなタイトルのホームページを指します。

誰向きか?どんな状況向きか?:
税理士、弁護士

参考ホームページ:

http://sanjo-tax.com/
http://sanjo-tax.com/

「事務所型HP」は、弁護士や税理士のホームページ集客にはお勧めできる形です。
(「とりあえずホームページがほしい」という場合にも事務所型HPで大丈夫です。)

なぜ税理士、弁護士にはお勧めかというと、この2つの士業は、「一般のお客様が見た時に、どんな仕事をしているのかが分かりやすい」からです。

一般のお客様は、「税理士=税金のことに詳しい人」「弁護士=法律に詳しい人」と認識していることが多いです。

税理士と弁護士は、「どんな仕事をしているのか」が比較的分かりやすいので、お客様も「税理士 新宿」や「弁護士 名古屋」のように、士業名で検索しやすくなります。

※これが、司法書士や行政書士、社会保険労務士などだと、少し話が違ってきます。

一般のお客様にとって、司法書士や行政書士、社会保険労務士などの士業は「どんな仕事をしているのかが分かりづらい」ものです。(一般のお客様が関わることが少ないから、というのが主な理由です)

ですので、「司法書士 大阪」などの士業名では、あまり検索しない可能性が高いです。

どちらかと言うと、「会社設立 大阪」などのように、サービス名で検索することが多くなります。 (当然、地域差はあります)

お客様が「会社設立 大阪」で検索して、「~~司法書士事務所」のようなタイトルのホームページが出てきても、「司法書士=会社設立をしてくれる人」という認識がお客様にないため、スルーされる確率が高くなってしまうのです。

そのため、司法書士や行政書士、社会保険労務士などは、次にお話する「特化型HP」の方が、集客しやすくなります。

2.特化型HP

あるサービスの集客に特化したHPのことを、ここでは「特化型HP」と呼びます。

例えば、「相続サポートセンター」のようなタイトルのホームページを指します。

誰向きか?どんな状況向きか?:
税理士、弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士など全ての士業、集客を強化したい場合

参考ホームページ:

http://kirameki-office.net/
http://kirameki-office.net/

「特化型HP」は、すべての士業におすすめできる形です。

特に、「ホームページで集客したい」という場合には、特化型HPの方が向いています

特化型HPは、「お客様が見た時に、すごく分かりやすい」というメリットがあります。

例えば、「相続サポートセンター」なら、「あ、ここは相続についてのサービスが紹介されているんだな」と瞬時に分かります。

「会社設立代行センター」なら、「ここは会社設立をしてくれるんだな」ということが一目瞭然です。

お客様は、ホームページを見て最初の3秒で「このホームページは自分が求めているものか否か?」を判断するので、この「パッと見た時の分かりやすさ」というのは非常に重要なポイントです。

ここを変えるだけで、お問い合せの数がアップすることもあります。

他にも、

  • あるサービスについて専門的なホームページになるので、SEO対策(検索エンジン最適化)に有利になる
  • お客様が見た時に「そのサービスの専門家」と認識してもらいやすく、信頼感がアップ、他事務所と差別化できる

などのメリットがあります。

上記を参考に、「事務所型HP」にするのか?「特化型HP」にするのか?を決めましょう。

(2)キーワード選定

次に、「キーワード選定」を行います。

お客様は、ほとんどの場合「検索して」ホームページにやってきます。

そのため、「どんなキーワードが、何回検索されているか?」が、ズバリそのままお客様の数、ということになります。

キーワード選定を行うには、グーグルキーワードツールというものを使います。

グーグルキーワードツールの使い方はこちらのページで解説していますので、ご参照ください。

>> キーワード選定についての参考記事はこちら

(3)ライバルチェック

次に、「ライバルチェック」を行います。

狙ったキーワードがたくさん検索されていても、他のライバル士業のHPで激戦であれば、参入が難しい場合もあります。

キーワード選定で見つけたキーワードで実際に検索してみて、「どんなライバルがいるのか?」「ライバルのサービス内容、価格」などを調べましょう。

また、オープンサイトエクスプローラー123アナライザーというツールを使うと、「ライバルがどんな集客対策(SEO対策)を行なっているのか?」をチェックできます。
(オープンサイトエクスプローラーは英語のツールです)

無料だと調査回数に制限がかかっていますので、快適に使いたい場合には有料版を使うことをお勧めします。

(4)強みの洗い出し

次に、「強みの洗い出し」を行います。

お客様は、当たり前ですが、「自分が一番メリットを感じられる事務所」に依頼します。

お客様に選んでもらうためには、「他事務所といかに差別化するか?」が重要になります。

差別化するには、「先生の事務所が、他士業と比べてどんな強みがあるのか?」をお客様に知ってもらわなければなりません。

ここで重要なのは、「士業目線の強み」ではなく、「お客様にとってメリットになる強み」を伝えることです。

例えば、行政書士が外国人ビザ関連のホームページを作る場合、「入管申請取次行政書士です」と書くだけでは、士業目線の強みのままです。

この場合、伝えなければいけないのは、次のようなことです。

「申請取次行政書士とは、申請者本人に代わって、入国管理局への申請等ができる行政書士のことを指します。

これにより、あなた本人が入国管理局に出向くことなく、当事務所側で手続きを行うことができます。

入管手続きは、ひとつ間違えると大きな遠回りになってしまう場合も多々ございますので、その点でも申請取次行政書士というのはあなたにとって大きなメリットになります。」

このように書くことで、お客様にメリットを感じてもらえるようになります。

上記のような流れで、先生の強みを挙げられるだけ列挙していってください。

他にも、「実務経験30年」「173社の税務顧問を担当」などのように、数字が入っているとお客様にとって分かりやすい強みになります。

(5)コンテンツ検討・用意

次に、「コンテンツ検討・用意」を行います。

簡単に言うと、「どんなページを作って」「どんな文章を書くのか?」を決める段階です。

※ホームページは、デザインよりもこの「文章」の違いで、お問い合せの数が全く変わってきます。

先ほど挙げた「先生の強み(お客様にとってのメリット)」を盛り込んで、各ページの文章を制作していきます。

ページごとに、メモ帳などを使って、先に文章だけ完成させてしまいましょう。

文章を書くときには、「とにかく分かりやすく書くこと」を意識してください。

士業の先生は、多くの勉強をされていますので、専門用語も難なく理解できることかと思いますが、お客様はそうではありません。

イメージとしては、「中学1年生が読んでも分かるレベル」で書くことをお勧めします。

中学1年生に向かって説明しているイメージで、文章を書いていきましょう。

※文章を書く時に、とても参考になるお話をシェアさせていただきます。
>> https://www.facebook.com/millionvalue/posts/221607147975322

「目の前の相手はあなたのことなんかどうでもよくて、自分にどんな得があるのかだけを知りたいのだから。」の一文は、とても大事なことを言っています。

ぜひ、参考にしてみてください。

(6)写真の用意

次は、「写真の用意」です。

ホームページには、先生の顔写真が必要不可欠です。

士業は、「人が商品」ですので、写真も良い物を用意することをお勧めします。

最近は、デジカメやiPhoneなどの携帯カメラでも写真撮影ができますが、プロのカメラマンにお願いすることをお勧めします。

素人っぽい写真だと、いくら良いサービスを提供していても、質が低く見えてしまいがちです。

多少お金はかかりますが、やはりプロが撮る写真はとても綺麗ですし、それだけの価値があります。

(7)具体的な制作ツール(ソフト)の決定

ここまで準備ができたら、最後に制作ツール(ソフト)を決めましょう。

※最初にツールを決めてからスタートしてしまうと、「ページ数に制限があって、入れたいコンテンツが入らない」などのデメリットが生じる場合があります。

いろいろなホームページ作成用のツールがありますが、お勧めはワードプレスムーバブルタイプです。

ドメイン取得、サーバー取得、設定が必要ですが、自由度が高いですし、特にワードプレスは世界中で使われており、テンプレート(テーマ)も豊富です。

なお、いろいろな会社から出ているサービスにも、役立つものがあります。

初期設定だけしてもらって、あとは自分で文章を入れる、というタイプのサービスを使っても良いでしょう。

見栄えが良いものもありますし、初期設定だけであればそこまで高くないものです。

※無料ブログはお勧めできない

よく「無料ブログではダメですか?」と相談されることがありますが、お勧めはできません。

無料ブログは、ブログ会社側の規約で自由に使えなかったり、突然規約が変更されて使えなくなる場合もあります。

無料ブログをはじめ、無料で使えるものというのは、上記のようなデメリット(急に使えなくなる、など)がついてきますので、くれぐれもご注意ください。

できないこと、苦手なことは任せる

ホームページを作るには、多くの知識・ノウハウが必要です。

おそらく、全部を先生一人でこなすのは難しい場合もあるかと思います。

その場合には、「できないこと、苦手なことは任せる」というスタンスが必要になります。

「自分で作る」と言っても、すべて自分でやるのは、なかなか難しいものです。

できないことを今から勉強したり、苦手なことを嫌々やったりしても、効率が悪くなってしまいます。

  • デザインが苦手なら、その部分は業者に任せる。
  • 文章作成が苦手なら、その部分はライターに任せる。

先生の真の目的は、「すべて自分で作る」ことではなく、「集客できるホームページを作る」ことだと思います。

「できないこと、苦手なことは任せる」というスタンスでいることで、最終的には費用対効果の高いものが仕上がります。

まとめ:安易に作り始めないこと

以上のように、ホームページを作る前には、やるべきことがたくさんあります。

イメージとしては、例えばお店を出す前に「市場調査」や「競合調査」を行うようなものです。

何も考えずに、「とりあえずお店を建てて、それから考えよう」という人は、おそらくいないと思います。

それがホームページだと、なぜか「とりあえずホームページを作って、それから考えよう」としてしまいがちですが、これではなかなかうまくいきません。

ここでご紹介した7つを、作成前に行うか否かで、できあがるホームページには天と地ほどの差が出てきます。

  • (1)事務所型HPか、特化型HPかを決める
  • (2)キーワード選定
  • (3)ライバルチェック
  • (4)強みの洗い出し
  • (5)コンテンツ検討・用意
  • (6)写真の用意
  • (7)具体的な制作ツールの決定

先生もぜひ、ご自身でホームページを作りたい、という時には、この7つを実践してみてください。

参考になれば幸いです。

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